滋野一族は東信濃(長野県小県郡)を中心に信濃国全域、そして西上野国の一部にまで栄えた豪族です。
平安中期に滋野氏は三家に分かれ、それぞれ居住とする地名(小県郡海野、小県郡祢津、北佐久郡望月)をとって姓としました。
すなわち、海野氏・祢津氏・望月氏です。これを滋野三家といいます。
天文10年(1541年)に武田信虎・諏訪頼重・村上義清ら連合軍に敗れ滅亡するまで600年あまりもつづいた豪族であり、東信濃きっての名家でした。
滋野一族は、海野氏・祢津氏・望月氏ら滋野三家をはじめ、
下屋氏・鎌原氏・羽尾氏(羽根尾氏)・大厩氏・西窪氏・赤羽氏(赤羽根氏)・会田氏・塔原氏・田沢氏・苅屋原氏・光氏
などにも分家し、
そのなかでも真田幸隆・真田昌幸・真田幸村、そして明治まで名を残した真田信幸(真田信之)らを排出した真田氏は有名で、
真田が登場する時代小説のたぐいは、今でも年に何冊かは必ず単行本として出版され、読者を楽しませてくれています。
私、穴山安治(小助)も、自分なりの視点から真田一族や滋野一党までを調べ、解き明かされた史実や、逸話などを紹介したいと思います。